会長挨拶

第32回日本形成外科学会基礎学術集会
会長 三鍋 俊春
(埼玉医科大学総合医療センター形成外科・美容外科教授)

このたび、栄えある第32回日本形成外科学会基礎学術集会を開催させていただくことになりました。歴史ある本学術集会を担当させていただくことは埼玉医科大学総合医療センター形成外科・美容外科にとって大変名誉なことであり、会員の皆様に厚く御礼申し上げます。

今回のテーマは「Essential Anatomy for Plastic Surgeons」といたしました。形成外科学は実験・研究室と手術・治療室が他と比べて最も近い医学分野であり、現実の臨床治療すべてに基礎研究のエビデンスが関連します。なかでも、臨床的(マクロ)解剖学の知見は形成外科医の手術治療Surgicalのみならず非手術治療Non-surgicalの臨床治療にとって必須の基礎医学であります。その証左に形成外科学から解剖学に転身し成功された先生方が、ここ日本にもいらっしゃいます。今学会では、今西宣晶先生(慶應義塾大解剖学)、渡部功一先生(久留米大解剖学)、久保田義顕先生(慶應義塾大解剖学)らにマクロ・ミクロ解剖のKeynoteとなる講演をお願いする予定です。臨床解剖学のアトラス本を人体各所において1ページずつめくるように学び、それを再建や美容の臨床医学の現在・将来に活かすところまで、本学会の各セッションでお示しできればと存じます。

COVID-19の影響により、3年間で学会のあり方も変わりました。まずは学会を交通の便が良い東京駅に隣接する会場としました。そして社会情勢に合わせながら、通常開催を軸としてオンラインも取り入れたハイブリッド形式で準備してまいります。

東京駅周辺には皇居をはじめ、銀座、日本橋など日本を代表する新旧の風情と美味が集中しています。できましたら秋の東京の観光やグルメも楽しんでいただければ幸いでございます。
32年目となる本学会に、多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。